★★特別企画!同行スタッフTによる観察日記・・・ブレット・アンダーソンの『フード・オブセッションズ』・・・★★ |
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さて、そのイタリアン・レストランで、ブレットがオーダーしたのは、小エビと青 ジソのパスタ。「青ジソは、日本のハーブの一種」と説明すると、「どんな味?」 と訊かれました・・・「うーん。独特の香りの強い・・・としか言えないな。個人 的には美味しいと思うけど」と言ったら、「じゃ、それにしてみる」ということ で、決定。「これ、美味しいよ」とお気に召した様子で一安心。一方、スタッフが オーダーしたのは、ちりめんじゃこのパスタ。運ばれてきたパスタに載ったちりめ んじゃこを見たブレット、「これが、さっき君の言ってた、干した、小さな魚だ ね?どんな味なんだい?生臭い?」と言って、じーっと観察。「いや、干してある から、そこまで生臭くないと思うよ。食べてみたら?」と言われて、恐る恐る、手 で一つだけつまみ、口に入れて「ふむ。悪くないな」との感想を。食後には、ダブ ル・エスプレッソをオーダーしてました。 この後、バンドは全員、代官山へ移動。ブレット、サイモン、リチャード、アレッ クス(=要するにマット以外全員)は、美容師さんに髪を少しだけ切り揃えてもら いました。(サイモンは、切っただけでなく、染め直しもしました。)その後、ブ レットは代官山で「寒い寒い北京で着るコート」を探すも、収穫ナシ。マットとア レックスは、電車に乗って秋葉原へお買い物へ。 夜、ホテルに全員集合したメンバー5名。ディナーは、「サシミ」が食べられると ころに行かないと、大変なことになります。ということで、ツアークルーも合流し て、大所帯で、ちょっとお洒落な和風創作料理のお店に行きました。人数が多かっ たので、スタッフが、みんなが好きそうなものをちょっとずつ、適当にオーダーし ようとしていると、「どういう頼み方するの?君がまとめて頼むの?好きなものを 言ってもいいの?」と、すかさずブレットのチェックが入ります。「いろんなもの を少しずつ頼むけど、食べたいものがあれば、教えて。ちなみに、サシミは、絶対 頼むから大丈夫!」と言うと、安心した顔に。ここでの、ブレットのお気に入り は、もちろん、刺身(特にマグロが好物。醤油とワサビもたっぷり)、同じくマグ ロをアボカドとタルタル和えにしたもの、エビの天ぷら、鶏の唐揚げなど。(ブ レットは、牛肉、豚肉は食べませんが、鶏肉は食べます。ちなみに、マットは、肉 類は一切食べませんが、魚は食べます。あとの3人は、基本的になんでもOK。) この日、一番お酒を飲んでいたのはアレックス。(この日、というより、いつも一 番飲むのはアレックスだそうです。そして、一番お酒に強いのも彼。いくら飲んで も変わらない。白ワインがお気に入り。)ブレットは、翌日にライヴを控えている ので、お酒は一滴も飲まず、ペリエを。そして、一人だけ、先にホテルに戻って行 きました。 全員でホテルに戻った後、マット、リチャード、そしてもちろん(!)アレックス の3人は、ホテル内のバーで軽く一杯。(いや、二杯かな。)
そして、ライブ終了後のディナー。本日も和食、メニューは決まったコース料理で す。運ばれてきた「明太子とちりめんじゃこのパスタ」に反応したブレット。「こ れは、昨日と同じ、あの小さな魚だよね?何ていうんだったっけ?」と皿ごと持ち 上げて、質問。「チ・リ・メ・ン・ジャ・コ」と言うと、「チリメンジャコ・・・ チリメンジャコ・・・」とブツブツ、独り言のように繰り返していました。そし て、そのパスタを一口食べて「うん。やっぱり好きかも。」この日も、ライヴが翌 日にあるので、ミネラルウォーターとウーロン茶を飲んだのみ。そして、やはり一 人だけ早々とホテルに戻って行きました。
さて、話は遡りますが、スウェードが昨年8月に来日していた時のこと。滞在最終 日の朝、スタッフに「今日の朝は家で何を食べてきたの?」と質問してきたブレッ ト。(人が食べるものにまで興味があるようです。)「えーっと・・・トースト と、コーヒーと、卵と、ブロッコリーと、トマト」と答えると、横にいたマットが 「ええっ、ブロッコリー?!朝からブロッコリー?」と騒ぎ出しました。(イギリ スでは、朝食にブロッコリーを食べるのは、かなり妙なことらしい。)これに対 し、ブレットは、「いいなぁ。ブロッコリー食べてきたんだ・・・うまいよね」と 平然としていたばかりか、その数時間後に、成田空港でチェックインが済むのを 待っている時に、「・・・そっかぁ、今朝はブロッコリーを食べたんだね。ブロッ コリーは美味しいよな。茹でて、バターとか付けると最高なんだよね」と、唐突に 話を蒸し返したのでした。(「・・・そっかぁ」って突然言われても・・・その話 をしたのは、5時間前なんですが。) 全く別のバンドの話で恐縮ですが、今回(1月)、スウェードが来る直前に来日し ていて、スウェードと昔一緒にツアーをしたこともあるバンド、マニック・スト リート・プリーチャーズ。ほんの数日前に、都内を移動する車の中で、このバンド のヴォーカル&ギターのジェームズが「今朝、ホテルで朝食にオムレツと、ソー セージとブロッコリーを食べたよ」と話し、それに対して、ベースのニッキーが 「えっ?朝食にブロッコリーを食べたの?」と驚愕する、という光景をスタッフは 目にしていたのです。(「ブロッコリーの偶然」。)この話を、早速、ブレットと マットにすると、マットは「だから言っただろ。ブロッコリーを朝食べるのはおか しいんだって」と得意顔になり、一方ブレットは「うーん・・・でも、僕も昔、朝 食に食べてたけどな、ブロッコリー」と反論。そこで、マットが出した結論は「バ ンドのヴォーカルは朝ブロッコリーを食べる傾向があるが、ベーシストは絶対に食 べない。」(ホンマかいな・・・。今度、いろんなバンドにアンケートを取ってみ たいものです。) で、この日は、ライヴ終了後、ブレットはホテルのレストランで食事をとり、早め にお休みになられた様子。サイモンは食事もとらず、部屋で寝ていたという噂。 マット、リチャード、アレックスの3人は、アフターショウ・パーティーへと出か けました。しかし、マットとアレックスはお腹が空いていたようで、途中、ファー ストフードのお店に立ち寄り、マットはエビカツ・バーガー単品を、アレックスは チキン竜田バーガーのセットをオーダー。その後、車での移動中、3人の話題は、 やっぱり食べ物でした。「中国に行ったら、犬を食べるか?」という問いに、ア レックスは「うーん。サイモンが一緒にいなければ、食べるかなあ。彼は犬を飼っ ているからな・・・」と言っていましたが・・・冗談なのか本気なのかは不明で す。翌日は大阪への移動、そしてライヴということで、お酒も控えめにパーティー を楽しみ、午前1時半頃「帰ろっか」ということになったリチャードとマットです が・・・アレックスだけは、真顔のまま「僕は、もう少し残って飲んでる」と言っ て、粘っていました。さすが。
会場であるON AIR OSAKAに入り、入念なサウンドチェックが終了しましたが、この 日は楽屋も小さめ、ということもあり、ライヴ終了後まで中は覗きませんでした。 しかし、ブレットは、本番前に、大好物のマグロとライス(マグロの寿司なのか、 刺身とご飯のセットなのかは不明)を出前で頼んでいた様子。 そしてそして、ブレット自身「どれも楽しくていいライヴだった。どんどん調子が 上がっていったので、もっとやりたかった」と言う日本での3公演も感動のうちに 終わり・・・さあ、解禁だぁ!そうです。ブレット、今回、日本の地を踏んでか ら、初めてお酒を口にしました。翌日は、北京への移動日。そしてその次の日はオ フ・・・ってことで、今日は飲んでも大丈夫な日。ジャパン・ツアーの成功を祝し て、楽屋でシャンパンで乾杯。ブレット自らが、他のメンバーやスタッフのグラス にシャンパンを注いでいました。(「ほんのちょっとでいいや」と言ったスタッフ に、「ほんのちょっとね・・・」と言いながら、1滴だけ落として「はいっ!」と グラスを渡したブレット・・・絶対やるだろうなと思っていたら、やっぱりやって くれました。お約束ですな。)そして、日本での最後の晩餐。食い倒れの街、大阪 でのディナーは・・・楽屋でデリバリーのピザ。ずいぶん普通です。「僕、オリー ブ嫌いなんだよね」とピザに載ったオリーブを一つずつ手で取り除いてから食べて いるマネジャーを見たブレット、「なんで?オリーブ、うまいのに・・・」と納得 できない様子でした。 さて、ピザでお腹も一杯になり、そろそろみんなでホテルに戻ろう、という時に、 ブレットが率先して「今夜は、みんなホテルのバーで飲むだろ?飲みに行く人、 手〜挙げて〜!」と、にわか幹事に。シンガーという立場上、一人だけ毎晩お酒を 飲まずにいたブレット。ここで付き合ってあげないと可哀想・・・と思ったのかど うかは知りませんが、ホテルのバーにはサイモンを除く全員が集合しました。 バーでの飲みの席。ここでも話題は、もちろん「食べ物」。ブレットが「もし、あ なたが死刑囚だとします。人生最後の食事は何がいいですか?」とみんなに問いか けたところ、あーでもない、こーでもない、という議論の末、ブレット自身は「前 菜はガスパッチョかトムヤムクン。メインはフィッシュ・アンド・チップス」とい う結論に。マットも「フィッシュ・アンド・チップス」で、アレックスは「前菜 は、僕もトムヤムクン・・・」と言ってました。日本代表として、スタッフが「納 豆、という発酵した大豆、をご飯にかけたもの」と胸を張って(?)言うと、また ブレットが興味津々に納豆のことをいろいろ訊いてきました。「ナットー?見た目 はどんなの?」とか「どんな匂い?」とか。結果、「発酵して、ネバネバしてい る、履いた後の靴下のような匂いのする大豆、に生卵と醤油を混ぜたもの」に対す るブレットの反応は、「そ・・・それは・・・申し訳ないけど、かなり気持ちの悪 い食べ物のようだね・・・」というもの。ただし、彼のタダモノではないところ は、その後に「でも、今度トライしてみよう」と言うところです。 その後は、また話が「チリメンジャコ」に戻りました。「なんて言うんだったけ? あの小さな魚」と復習熱心な彼に「チリメンジャコ。ああ、でも『ジャコ』でも通 じるよ」と言うと、「ジャコ・・・ジャコ・・・」とまた呪文のように唱えており ました。さらに食べ物の話題は尽きず、今度は「一番食べるのがイヤな動物は何 か?」という話に。これも、もともと、ブレットが「虫食ったことある?僕さ、 昔、その場にいた女の子にいいとこ見せようと思って、イモムシ食ったんだけ ど・・・もう最悪。口に入れたら、ちゃんと味がするんだもん。エビみたいな味。 まだ味がしなければ我慢して食えたんだけどなぁ」と言ったところから始まりまし た。「マット、お前、イルカ食えって言われたら食う?」(マットの答えはNo。) 「犬も食っちゃいかんよなぁ・・・でも、猫のほうが食っちゃいかんな。猫のほう が犬より人間に近いんだから(←ブレットは猫を飼っている)」等々、ブレット主導 でメンバー間で議論が交わされ、彼が出した結果は「当然、一番食べてはいけない のは人間だ・・・って言うか、マット、僕、お前のXX(・・・ご想像にお任せしま すが、分かりにくいかも・・・)だけは食えないぜ。よし、一番食えないのは、そ れに決まり」ということに。(まあ、オチがついたわけです・・・。) ちなみに、張り切って飲みの席を自ら仕切っていたアンダーソン氏、飲みまくるの かと思いきや、意外にもこのバーではウォッカトニックを1杯オーダーして、それ をチビリチビリと飲んだだけで、あとはひたすらお水を飲んでました。他のメン バーもお酒は控えめで、翌朝、中国へのフライトが早いということで、みんな早め にお部屋に戻りました。 おわり SUEDE最新情報はこちら! |
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