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11/1にリリースされたばかりのミニ・アルバムEP「Joyride」の各界での評判、『メロディ・メイカー誌』での"1997年のベスト・バンド"評、初のUKライブの大成功..................と、まさに時代の波にノっているブンブンサテライツ! ビッグスターであるファット・ボーイ・スリムとの共演という檜舞台にもかかわらず、あたかも凱旋帰国ライブであるかのように熱狂的にオーディエンスに迎えられていたブンブンサテライツ。 どうやら、この日本においても大ブレイクの火ぶたが切られたことは間違いない...........!!! |
オープニングDJを務めたシンイチロウ・ヒラタは、代官山でのレギュラー・パーティ『カゲロウ』のオーガナイズ兼DJ、そして恵比寿の『MILK』や青山の『蜂』等、数多くのパーティで廻してきているビッグ・ビート界の実力派。 ハードながらもダンサブルなブレイクビーツをプレイし、早い時間から元気のいいオーディエンスを湧かせていた。
一時半を回った頃ヒラタのDJが終わり、観客がステージにつめかけていく。 うねるベースが特徴的な『DUB ME CRAZY ver.2』のイントロが始まると、フロアから割れんばかりの大歓声が沸き起こった。ブンブンの登場を待ちわびていたファンがこんなにも大勢いたことに驚かされる。 長いじらすようなイントロのベースに、キレのいいリズムのフィルが入って演奏が始まった途端、フロアーは大ブレイク!ロックのライブのように、飛び跳ねながらガンガンに踊るオーディエンスをさらに沸き立てるように、川島(ギター/ボーカル)がステージ上をところ狭しと駆け回る。 二曲目は、かれらの初めての海外リリース(R&S)第一弾シングルの『4 A MOMENT OF SILENCE』。 生楽器とヴォーカル、打ち込み音の心地よい融合を見事に聴かせてくれたベスト・パォーマンス! ライブ・バンドの良さを改めて教えてもらった気がする。 突如、スキンヘッドの男がブースで満面の笑顔を浮かべ、オーディエンスに向かって天真爛漫に手を振りあげているのを発見。 前半は、ビッグ・ビートを中心に割とキャッチー目からコアなネタものでオーディエンスを引っぱっていく。後半はヒップホップ、そしてハードフロアの初期の名作『アクペリエンス』からハウスものまでBPMも選曲もより幅広いネタを披露し、オーディエンスの意表をつくグルーヴ感を作り出していた。その様子はまるで手品師のよう。 プレイ中ず〜っと心から楽しそうに、愛とリスペクトいっぱいの笑顔で踊りながら、ブレイクビート、テクノ、ハウスからオーブ、ヒップホップまで縦横無尽にクロスビートさせる選曲はまさにノーマンのオリジナル・スタイルといった感じ。ハッピーな空気がフロア中に満ちていた。 ダンス・ミュージックの黎明期においては『ビーツ・インターナショナル』としての活動、そして現在はビッグ・ビートの代名詞的なレーベル、『Skint』を率いるファット・ボーイ・スリムことノーマン・クック。 常に音楽という分野において新しいエッジを切り開き時代の先陣を行く彼のバイタリティーを思う存分に堪能できたプレイだった。
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1997 (C) Sony Music Entertainment (Japan) Inc.